毎年冬が来たと感じさせる日の一つである冬至。
日本では、この冬至にゆず湯に入ると風邪をひかないといったように言い伝えがあり、冬至の頃にはゆずに関連する商品も多く売り出されていますよね。
でも、そもそもなぜ冬至にはゆずなのでしょうか?
改めて、この疑問に迫ってみたいと思います。
〜本日の内容です〜
冬至って何?2019年の冬至はいつからいつまで?
12月になって今年もあと1か月という頃、暦の上では季節の節目の一つである「冬至」という日がやってきますよね。
そもそも冬至っていったい何なのだろうというところですが、冬至というのは二十四節気の一つであり、ちょうど暦の上では冬の中間点にあたる時期となります。
そして、1年のうちで昼の時間が最も短い日になるのです。
太陽の黄経というのが270度という角度になる日とされており、それが毎年若干変化するものの、おおよそ12月22日になるのです。
冬至とは真逆の日が夏至にあたりますが、この夏至から少しずつ日照時間が短くなっていき、太陽の高度が1年で一番低くなるため、太陽の力が1年で一番衰える日と考えられていたといいます。
しかしながら、一番太陽の力が一番衰える日ということは、逆を言うとこの日を境にして再び太陽の力がみなぎってくる日ということでもあることから、「一陽来復」という運気が上昇する日ということでも言われているのです。
そしてもう一つ、この冬至ですが、おおよそ12月22日と言われていますが、厳密にいうとこの日1日だけのことを指すわけではないのです。
冬至の日というのは、「これから本格的に寒さが厳しくなっていく」と伝えてくれている日ともいわれており、この日から冬至が「始まる」のです。
ではいつまでが冬至なのかというと、暦上での「小寒」と言われる日までとされています。
この小寒というのは寒さが一層強くなっていく時ということで「寒の入り」ともいわれています。
そして2019年は小寒が1月6日となっているので、1月5日までを冬至というのです。
実は冬至というのは期間があったということなのです。
ゆず湯はなぜ冬至に入る?
ゆず湯の由来ですが、まず冬至(とうじ)と湯治(とうじ)をかけているというのと、ゆず=融通(ゆうずう)がききますようにという願いも込められてるのだそうです。
冬が旬であるゆずはとても香りが強く、ここから邪気を避け、運を呼び込む前の厄払い的な要素で用いられるようになったといわれています。
つまり、一陽来復の日であるため、運気を呼び込む前に体をお清めし、厄払いするための禊といった意味合いがあるということなのです。
そこから冬至の日はゆず湯に入るようになったというわけです。
ゆず湯のお風呂の効能は?
ゆずには血行を促進する効果があるといわれており、体が温まり、風邪をひきにくいとされています。
また皮に多く含まれているクエン酸やビタミンCによる美肌効果も期待できるともいわれています。
ゆずはビタミンCの含有量がトップクラスです。
果実100gにつきビタミンCがおよそ40mgも含有されています。
そして皮の部分にはおよそ150mgも入っているので、ぜひお風呂には特に皮の部分を入れるとよいです。
ビタミンは水溶性であるため、お湯にビタミンCが溶け出してお肌に浸透していきます。
これが美肌効果につながるのです。
冬は乾燥する季節なので、お肌に潤いを与えてくれ、保水性を高めてくれるゆず湯はとても効果的といえるでしょう。
そして血行促進効果についてですが、これによりまず老廃物の体外への排出が期待できます。
そしてそれが肩こりや疲労回復にもつながります。
さらに体がポカポカと温まるのでそれらを踏まえても寒い冬にはとても素晴らしい効果であるといえますね。
ゆず湯の作り方で掃除がラクな方法と敏感肌の人におすすめな対処法は?
掃除が楽な方法
ゆず湯は1,2個をまるごとただ浮かべただけではなかなかあまり香りを楽しむということは難しいと思います。
でも大量に買って浮かべるというのも自宅ではなかなかできないでしょう。
処理もたいへんですから。
そこでおすすめなのが100円ショップで販売されているネットです。
見た目はともかく、あと片付けが楽で香りも楽しめるという点では抜群であると思っています。
香りをとにかく楽しむのであればゆずを2等分にし、それをネットに入れて湯船に浮かべます。
ネットに入れればゆずの小さいカスなども出てしまうことがないので後の掃除はとても楽です。
これは実際にやってみてとても楽でしたのでぜひ試していただけたらと思います。
ただし唯一のデメリットは、風情がないことですね。
ネットを使っているためどうしても生活感が出てしまうので、家族内などで使用してみる分には良いと思いますが、雰囲気を感じたいという目的がある場合にはあまりおすすめはできないかと思います。
敏感肌の人におすすめな対処法
そして、ゆず湯の欠点にあるのは、お湯に浸かっているときに刺激でお肌がピリピリとしてしまうということが声として多く聞かれます。
柑橘類には油分を落とす作用があるといわれており、それがお肌に浸透することによって乾燥してしまったり、お肌の弱い方には特にヒリヒリしたような症状が出てしまうことがあるそうなのです。
天然の成分ではあるので安心感としてはありますが、冬場はただでさえ特にお肌が乾燥する季節なので、その中でさらに敏感肌の方やバリア機能の低下しているお肌には逆に刺激になってしまうのですね。
それでもどうにかしてゆず湯を楽しめたらと思う気持ちもやはり捨てきれない方にぜひ、試してみていただきたい方法をご紹介したいと思います。
まず一つに湯通ししたゆずを使うことです。
沸騰したお湯に半分に切ったゆずを入れて、再度沸騰してきたらゆずの準備はOKです。
それをお風呂へ浮かべるのです。
実際にためした人からも、お肌のピリピリ感は緩和されたとの声を聞いています。
香りはそのまま入れるときと比べて多少現象しますが、入浴している中で次第に感じることもできます。
二つ目にゆずをまるごとお湯に入れることです。
揉んだり刺激を加えてしまうとお肌を刺激する成分がお湯に溶けだしてしまうので、あえて何もせずそのままの姿で浮かべるのです。
香りはこちらもやはりやや減少しますが、お肌のピリピリ感は緩和されると思います。ぜひ試していただきたいです。
まとめ
以上、ゆず湯について考察してきました。
冬至の日の意味から、ゆず湯が取り入れられる由来まで、日頃あまりじっくりと触れることのなかった事柄について、改めて考察すると深いなと思いませんか?
ぜひゆずへの思いも込め、ゆっくりとゆず湯を楽しんでいただけたらと思います。
寒い冬に体が芯から温まるゆず湯で、この季節を乗り切ってくださいね。