毎日の保湿やベビーマッサージの際、何を使っていいか迷いますよね。
市販品もベビー用、大人と兼用で使えるもの、肌に優しいと言われるキャリアオイルなど様々なものがあります。
キャリアオイルの中でも人の皮脂と近いと言われるマカダミアナッツオイル。
「赤ちゃんに使える」と謳っているサイトもありますが、「使える」ものの本当に大丈夫なのでしょうか?
詳しくみていきましょう。
赤ちゃんの保湿で大事なのは肌バリアの回復にある?
肌は大きく分けて「表皮」と「真皮」の2つの層に別れています。
表皮の一番外側は角質層といい水分の蒸発や刺激から守るバリアの役割をしています。
肌が乾燥してカサカサしている、湿疹が出来ているという状態はなんらかのダメージを受けて角質層が荒れ、バリア機能が低下している状態にあります。
角質層がダメージをうけると肌の中の水分が失われ、紫外線などの刺激が肌の奥にまで届きやすくなってしまいます。
ダメージが奥まで届いてしまうと肌荒れが再発しやすくなるだけでなくその場所にほくろが出来やすくなる、将来的にシミができるなどの原因となりえます。
赤ちゃんの肌が荒れている場合しっかりと保湿を行いバリア機能を回復させましょう。
湿疹ができている場合は表面だけでなく肌の中も荒れています。
しっかりと回復させる必要があります。
慢性的に湿疹を繰り返すとアトピー性皮膚炎となる可能性がありますので、薬で一気に治しぶり返さないようにしましょう。
アトピー性皮膚炎の辛さはこちらの動画で詳しくみることができます。
慢性となると腕や膝の裏が黒ずんでしまいます。
女性だとなおさらきになりますよね。
保湿をするのは肌が荒れている時だけではありません。
毎日しっかりと行いましょう。
朝とお風呂上りの2回行うことが推奨されています。
赤ちゃんの湿疹は市販の保湿で我慢しない!まずは小児科受診を!
湿疹くらいで小児科行くなんて…と思わず小児科を受診しましょう。
赤ちゃんの肌はデリケート。
皮膚の表面に湿疹が出来ているということは、皮膚の下に何らかの菌が潜んでいるということになります。
赤ちゃんは痒みを抑えられません。
引っかいてしまうことによって湿疹が悪化するだけでなく、指先からついた菌が他の場所につくことにより範囲が広がる可能性があります。
小児科に行くメリットは主に2つあります。
「肌の状態に合わせた薬を出してもらえる」ことと「原因の特定がしやすくなる」ことです。
まず一つ目のメリット「肌の状態に合わせた薬を出してもらえる」
お医者さんに肌を診てもらうことによって医療用の保湿剤や薬を処方してもらえます。
状態が酷い場合はステロイドの入った薬で一気に治す必要が出てきます。
赤ちゃんにステロイドを使うのは抵抗があるという人も多いかと思います。
軽い状態だと保湿剤や飲み薬だけで対応できることが多いので、なるべく早く受診しましょう。
次に「原因の特定がしやすくなる」
汗などの季節的なもの、おむつかぶれなどの環境によるものかなど湿疹ができた原因は何なのかが特定しやすくなります。
原因が特定されると再発防止対策もできるようになります。
食品やハウスダストなどの原因が疑われる場合は血液検査で調べてもらいましょう。
(比較的大きな病院が対応しています。クリニックだと病院側の負担が大きいので対応していない場合があります。)
赤ちゃんの病院受診や薬の処方は無料です。しかし薬の容器代は実費ということもありますのでお財布の中に少額は入れておくことをお勧めします。
マカダミアナッツオイルを赤ちゃんに使用するリスクは?
人の皮脂と似た性質をもつマカダミアナッツオイル。
浸透性が高いのが特徴でスキンケアやマッサージに使えると人気ですが、赤ちゃんに使う場合は注意が必要です。
肌に触れたものからもアレルギーが発症するという研究報告があります。
湿疹を繰り返すと皮膚のバリア機能が低下し、アトピー性皮膚炎となります。
そこに食物成分が触れると皮膚が刺激とみなし「抗体I gE」を作り出します。
抗体IgEができるとその食材が後々アレルギーとなる可能性があるのだそうです。
ナッツの中でもマカダミアナッツはアレルギーが出る確率が低い食品と言われています。
しかし赤ちゃんの肌は大人の肌の半分程の薄さしかありません。
荒れている状態だとなおさら刺激を受けやすくなります。
リスクを下げるためにも使わないことをお勧めします。
食品成分でないオイルが赤ちゃん肌には安心!オーガニックも万全ではない
赤ちゃんはなんでも口に入れてしまいます。
保湿した後の手を舐めているなんてことも日常的にあります。
なら口に入れても安全なオーガニック食品由来のものが安全なのでは?と思うかもしれませんが、そうではありません。
赤ちゃんは色んな部分がまだ未発達です。
大人では耐えられる栄養素も赤ちゃんにとっては大きな刺激となる場合があります。
例えば塩。乳幼児の塩分摂取許容量は大人の半分以下とされています。
肌に触れるものは明確な規定はありません。
ナッツ類など食品成分が入っているものを使い続けて居ると知らず知らずのうちに赤ちゃんの許容量を超えてしまう場合があります。
何が安全なのか、何が肌に合っているのか自分自身で選んでいく必要があります。
比較的安全とされるもの
- セラミド配合のもの
- 「赤ちゃんに使える」ときちんと明記されている商品
私の子供は肌が弱く色んな商品を試しました。
「家族で使える」と書いているものは洗浄力が高いものが多く、油分が奪われ過ぎるのかカサカサになることが多かったです。
赤ちゃん用ベビーオイル
保湿だけでなくマッサージにも使えます。
原材料欄をチェックして安心できるものを選びましょう。
乾燥が酷い、寒い時期などはベビーワセリンを使っても良いと思います。
まとめ
・皮膚の一番外側の角質層が荒れるとバリア機能が低下し、乾燥や刺激が奥まで入り込みやすくなる。
・症状が軽いうちに小児科を受診し「状態にあった薬を処方」してもらうことと「原因の特定」をしてもらう
・皮膚が荒れた状態だと食物成分がアレルギーとなる可能性が高くなる
・マカダミアナッツはアレルギーをおこす可能性が低い食材。しかしリスクを下げるためにもマカダミアナッツオイルは赤ちゃんに使わない方が無難
赤ちゃんは痒みを我慢することができません。
手袋をつけてかけないようにする方法もありますが暴れて可哀想になります。
痒みには冷却が効果的です。タオルに包んだ保冷材などを患部に当ててあげましょう。
引っかいて出た血や汁には菌が潜んでいます。
布団などに付着した場合は洗濯や天日干しを行い清潔な状態を保ちましょう。
手はこまめに洗う、爪は短く切りそろえておく、患部は清潔なガーゼなどで拭くなどの小まめな対策も必要です。
患部を拭く際にアルコールが入っているものだと刺激となりかぶれる可能性があるのでお勧めしません。